山形市から近そうで遠い印象をもっていた新潟市。
今回すこし時間をつくって新潟の街をひたすら歩いてきました。
高速バスで山形市からおよそ3時間半。降り立った新潟駅前の人の多さに人口80万(山形市の
約3倍)を実感しました。
元々は信濃川の河口付近にできた潟の町であり、湊町。
それを感じられるのは、都市化の進んだ市街地の中でも駅前から信濃川を渡って「新潟島」と
呼ばれる古くからの中心部に近づいたとき。街を歩いていても日本海の姿は見えないものの、
かすかに磯の香りを感じる瞬間があります。
すでに多くが埋め立てられてしまった(道路に変化)けれど、かつては多くの堀が存在し、
そこには柳が植えられていたことで「柳都(りゅうと)」の愛称も。
そして堀と直交するように「○○小路」の名がつく夥しい数の路地が現存するのも新潟の街の
大きな特徴になっています。
そうした掘割・路地の街の両端には2つの名所があって、旧県庁を擁する白山公園と、
もうひとつが近年市民有志の手で再生された日和山。
地元の若き先達が長い時間をかけてこつこつと積み上げてきた活動の一端に触れて、なおさら
この街が自分ごとのように愛おしく思えました。
日和山五合目、ヒッコリーのショップ、ISANAのカフェ、と場所はそれぞれ違えど、魅力ある
ヒトたちがそれぞれリスクを背負いながらも小さな拠点をもって活動をつづけている姿が
とても心に残りました。
そして今まさに各店舗工事中だった「沼垂テラス商店街」は、ほとんど空き家だったかつての
沼垂市場の長屋がリノベされて28店舗分の商店街として今春オープンする予定です。





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