2017.10.28
北の山形 南の秋田
伝承野菜農家 森の家のハルキくんたちが中心になって主催しているイベント「北の山形
南の秋田」が、今年は秋田の湯沢でひらかれるというので行ってきました。
山形県北部と秋田県南部を拠点に活動している面白い人たちがたくさん出店していました。
会場となったのは湯沢酒造会館。
孤高の建築家として知られる白井晟一(1905-1983)が設計し、1959年に完成したものです。
今はあまり使われていないようで、今回イベントのために一日だけ借りたそうです。
鉄筋コンクリート造の頑強なつくりは、雪深い湯沢の土地にどっしりと腰を下ろし
安心感を覚えるような雰囲気さえ醸し出していました。
エントランスを入るとすぐ吹き抜けの階段ホールが広がります。洞窟のような
空間に、いくつかの大きさの異なる特徴的な窓が開けられ、南からの光が差し込みます。
肉厚な印象の中で、ガラス面の納まりをとてもスッキリ見せていて、その対比にまた
驚かされます。そのデザインは、現代でもまったく古びていません。
内外で開かれていたマルシェはとても居心地の良い感じで、館内に残された家具類も
どれもセンスを感じる物ばかり。とても贅沢な空間でのイベントですね。
マルシェも十分楽しみましたが、撮った写真を見返すと建築写真が中心になっていました、、
雪国の建築として、良い勉強にもなりました。
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