2017.12.10
群馬の建築と
桐生行きに合わせて、時間を見つけては群馬県内の建築を見学しています。
前から見てみたかった群馬音楽センターは、高崎市にある国内でも指折りの音楽ホール。
設計は建築家アントニン・レーモンドで1961年に完成しています。
群馬交響楽団のホームグラウンドとして、市の予算以外に市民から1億もの寄付を募って
建設された、地元には欠かすことのできない存在です。
この日はイベントのため、残念ながら内部の見学はできませんでしたが、次こそはぜひ。
半世紀前とは思えない色あせないデザインです。
音楽のあるまちを標榜する高崎の中心として、何ともうらやましい公共施設といえます。
桐生のお隣、太田市に今年4月に開館した市の美術館・図書館。
太田駅のすぐ目の前に建ち、アクセス性は抜群です。
いくつかのコンクリートの箱のまわりを、鉄骨造の斜めの床が取り巻いているような
造りになっています。屋上はデッキが敷かれ、丘を登るようにぐるぐると上がって
いくことができます。箱の上は緑化され公園のような雰囲気も。
内部は、洞窟のような空間から、動線が複雑に絡み合いながらも開放的な上部まで
展開されていきます。快適そうな居場所を見つけるために、自然とぐるぐる歩き回って
しまいます。館内は年齢性別を問わず実に多くの人で賑わっていて、カフェも満席。
商業施設かとも思ってしまうような自由な空気感があり、公共施設でここまで実現させた
プロセスと人たちに感心するばかりです。
1階のカフェは、地元で人気のコーヒー店が手がけていて、メニューもしっかり
こだわっています。少し高めですが評判のソフトクリームは、噂どおりの美味しさでした。
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