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Magnolia

開業準備が進む「NIPPONIA白鷹 源内邸」ですが、正門から母屋に至るメイン
アプローチのすぐ脇に、立派な木蓮の木が立っています。

当時の主なき今、正確な記録は何も残ってはいないのですが、地元の人の話によると
この木蓮、およそ100年前にニューヨークのセントラルパークから(おそらく苗木で)
運ばれてきたものという逸話があるそうです。

明治の終わりから大正の初めにかけて、日米親善の交流の中で東京からワシントンに
桜が送られたり返礼としてハナミズキが届いたりという歴史はあるようですが、
100年前の大正初期は、ちょうど奥山源内邸で敷地内の母屋や蔵の建て替えが進んでいた
頃と一致します。江戸時代中期からつづく奥山家の歴史の中で建物も一新し、新時代
(20世紀)を迎える記念樹として植えたのか、などと勝手ながら考えてしまいます。

新たな家主のもと、次の100年を見守っていってほしいと思います。
ピンクの花がとても良い見頃を迎えています。

 

 

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