2015.03.20
金城霊澤
新潟から特急と新幹線を乗り継いで金沢へ。
話題の北陸新幹線のおかげで、3時間ほどでつきました。
古くからデザインと工芸の精神が息づく街。
金沢美術工芸大学による柳宗理記念デザイン研究所では、柳デザインに直に触れられます。
金沢城址を中心としてコンパクトにまとまった旧市街では、古都の名に恥じない歴史の遺産を
圧倒されるほどの数が残る町屋や石積みなどで、街のあちこちに見ることができます。
ただ古いだけでなく、革新的なデザインを街がその時代ごとにうまく取り込んでいるのも
金沢の特徴にみえます。
もうひとつの金沢は、用水の町。山手から流れる川から取水した比較的大きな用水路は埋め立て
られることなく街の至る所に残されていて、現役のせせらぎが街に涼風を呼び込んでいます。
地名の由来にもなった「金城霊澤」という金洗いの湧き水も兼六園わきにひっそり残っていて、
「金」もまた、加賀百万石のイメージと相まって金沢の強力な個性となっています。
今回の主目的が金沢21世紀美術館でおこなわれていた展覧会(見に行けて本当に良かった)
でしたが、それ以上に、新潟・金沢それぞれの街をじっくり観察したことで山形の街のかたちが
より自分の中でも浮き彫りになった気がしました。
これまで以上に気を引き締めて、自信を持って設計やそれぞれの活動に邁進していく勇気を
いただいた今回の旅でした。
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