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日本一あつい街と冷やし文化

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10年前、仲間とまちづくりコンペに応募しそれが実現されることとなった「W7プロジェクト」

山形の豊かな水文化と、日本一暑いまち(当時)という気候条件に着目して提案したものです。

 

山形市は、蔵王連峰から流れおちる馬見ヶ崎川の扇状地の斜面上にまちの骨格がつくられ、

その勾配を利用しまちには川から取水した水路「山形五堰」が400年近く流れ続け、

盆地によりもたらされる日射加熱とフェーン現象によって、雪国なのに夏は酷暑を迎えます。

地形によってじつに独特な文化を育んできた街だと言うことができます。

 

このプロジェクトは今年で10年目を迎えますが、代表的なイベントの一つ「大打ち水」は

毎年7月25日(40.8℃の記録日)に実施されて10回目を数えました。

その間、「日本一暑いまち」という称号?は、熊谷、多治見、四万十と移り変わりましたが、

ここ数年で山形の「冷やし」文化の多様さにも目が向けられ始めた気がします。

冷やしラーメン、冷やしシャンプー、冷たい肉そば、だし、水まんま、酢だまり氷‥

 

まちを網の目のように流れる五堰もまた、エアコンのない時代の貴重な冷やしツールだったかも

しれませんね。水田や緑陰など、田舎だと当たり前にあったものも、そう。

山形はこれから「日本一冷やすまち」をめざします(笑)

 

 

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