news

春を向く

|桜桃林の家 Ⅱ|

河北の現場にて、建て主さんとクロスとタイルの最終確認。
3月末の引き渡しに向けて、ラストスパートに入ります。

3月着工予定の2件の新築住宅も、無事確認申請が下りそれぞれ施工者との調整中です。
千歳館改修設計もいよいよ佳境で、その他進行中のプロジェクトも含め、春にかけて
気合いを入れて臨む日が続きます。

河北の現場は当初北側に雪止め金物を付けていなかったのですが、数年?に一度と
いわれる今年の大雪で、農業水路も埋まるほどのあっという間のこの量。

時期が良くなったら北側屋根にも雪止め金物を付ける予定です。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

祝上棟

|肴町の家 Ⅰ・Ⅱ|

肴町の家で、二棟目の上棟式が執り行われました。
面積的には大きくはないものの、当初の目標工期が4月中旬なので、
安全第一を心がけてもらいながら、着実に進めていきます。

先日まで四方ブルーシートで覆われていた現場も、すっかり構造合板で覆われてきました。
上棟式の後も、建て主さんと仕上げサンプルを確認してもらっています。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

HOUSE OF FINN JUHL

山形座 瀧波のラウンジを使って、デザイナーの須藤くんがHOUSE OF FINN JUHLの
展示受注会を開催するというので、赤湯に行ってきました。

ちょうど瀧波の研修・メンテナンスのため一週間ほどの休館中を利用しての、特別な
予約制の展示会だったので、いつもの瀧波とはまた違った雰囲気で楽しめました。

ラウンジ横の庭には、屋根からの大量の雪が山のように積もっていて、その逆光で
黒く塗られた杉の厚板やフィン・ユールデザインの家具が際立っていました。

左手に見える「BAKER SOFA」は、一昨年オープンしたOSTERIA SINCERITAの各客室
にも一台ずつ置かれているものの色違いになります。

またシンチェリータのレストランには、1枚目の写真の奥に色違いで2脚並んでいる
「109 CHAIR」が、オープンキッチンにずらりと並び、泊まりながら食事しながら
山形県朝日町で製作されたフィン・ユールの家具を体感することができます。

東北でこれほどの数のフィン・ユール家具を一同に見たり触ったりできる機会は
なかなか無いので、とても貴重な場をつくっていただきました。

興味ある方は須藤くんに言えば、個別に相談は受けてもらえそうです。
一生ものの家具、ぜひ大事な家やお店にオススメしたいところです。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

片流れの二棟

|肴町の家 Ⅰ・Ⅱ|

肴町の現場は、平屋棟の建て方を進めています。
20坪に満たない床面積ですが、片流れ屋根で北側に向かって高くなっているので、
面積以上に広い感じを受けます。

もう一棟の2階建て棟は、サッシも入り壁の断熱工事もほぼ終わっています。
こちらも、北側に向かって屋根が高くなり、北側のハイサイドライトからところどころ
光が下りてくる点で共通しています。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

白光

|桜桃林の家Ⅱ|

河北の現場は足場も外れ、木の外観が雪景色に映えます。
隣の「桜桃林の家 Ⅰ」と並ぶと、村のような雰囲気が出ています。

寝室から縁側越しに見る、畑の白雪。
雪の舞う曇天の空ですが、電気の灯らない部屋の中に居ると眩しいくらいです。

大工の渋谷さんが一人黙々と作業中。
今回、壁の一部を丸くしています。これだけでも随分、部屋の印象が柔らかくなった
気がします。天井はラワンベニヤの短冊張り。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

春休みのインターン・オープンデスクの受入について

井上貴詞建築設計事務所では、建築を学ぶ学生のインターン・オープンデスクを
随時受け入れています。この春休み(2月~4月)もぜひお申し込みください。

私たちは、建築設計を通して地域のヒトと人をつなぎ、モノづくりのプロセスを
大事にするコトで、これからの新しい暮らしの価値を生みだしていきたいと考えています。

住宅、ホテル、オフィス等の新築・リノベーションのほか、地域づくりの活動なども
継続的におこなっています。私たちと一緒に建築設計にかかわりたい、設計事務所の
仕事を体験してみたいという学生さんからの応募をお待ちしています。

□インターン・オープンデスクについて
内容:進行中のプロジェクトの現地調査・実測、模型製作、図面作成補助のほか、
進行中の現場の見学、完成案件の見学など
期間:2週間~1ヶ月程度(応相談)
時間帯:平日9:30~17:30(応相談)
備考:学部3年生以上が望ましい

申込み・問合せ先
info(アットマーク)takashiinoue.com
株式会社井上貴詞建築設計事務所
山形県山形市小姓町1-37-2F

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

<参加者募集>JIA山形地域会「建築クロストーク 向山徹氏講演会『木と土の建築』」

日本建築家協会(JIA)山形地域会が主催する講演会が来月開催されます。
現在、参加申込みを受付中です。ぜひ多くの方にご来場いただければと思います。

ゲスト講師である建築家・向山徹さんは広島に事務所を構え、岡山県立大学の
教授も務めていらっしゃいます。昨年「岩国のアトリエ」で名誉ある2024年日本
建築学会賞(作品)を受賞されました。(その前年の作品賞は山形市にあるコパル)

向山さんは東北大学建築学科の31回生で、私は51回生なので20年後輩になります。
今回向山さんと大学同期にあたる山形県庁OBの櫻井さんからのご縁もあり、向山
さんに山形まで来ていただけることになりました。

とても貴重な機会ですので、ぜひ色んな方に聞いていただければと思います。
どなたでもご参加いただけます。

「建築クロストーク 向山徹氏講演会『木と土の建築』」
日時:2025年3月14日(金) [講演会] 17時~(開場16時半)
[懇親会] 19時~
場所:[講演会] 山形市中央公民館 大会議室 定員120名
(山形市七日町1-2-39アズ七日町4階)
[懇親会] 山形グランドホテル 定員30名(3/11まで要申込み)
会費:[講演会] 無料
[懇親会] 8千円(予定)
申込み方法:下記申込みフォームからの参加登録にご協力ください。
https://forms.gle/jriSBQw3tHX8Q7wY8
席が空いていれば当日の受付も可能です。(但し懇親会は3/11まで申込必須)
主催・問合せ:公益社団法人日本建築家協会(JIA)山形地域会
((株)井上貴詞建築設計事務所内)
後援:山形県、(一社)山形県建築士会、(一社)山形県建築士事務所協会、
(一社)日本建築学会東北支部山形支所、東北大学建築学科同窓会 杜春会

「岩国のアトリエ」は、画家のアトリエと住居で、それぞれ18坪・30坪ほどという
一般の方でも身近なスケールの建築であり、建築関係の方だけでなくぜひ建築に
興味のある一般の方にも多くご参加いただければと思います。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

両所宮の甘酒

|肴町の家 Ⅰ・Ⅱ|

寒い日がつづいていますが、肴町の現場の上棟式が行なわれました。
短冊状の敷地に建つ二棟の住宅で、先に奥の世帯の上棟となります。

式の前には建て主さん側で施工者の皆さんに甘酒を振る舞っていただき、
参列された方々はあたたかい気持ちで、ここまでの工事の無事を祝いました。

木工事を担当する技よし建築の石澤棟梁のお謡いも聴けて、益々これからの工事への
士気が高まるひとときとなりました。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

worksを更新しました(十一屋本店)

一昨年の秋に竣工し、昨年春に周辺の御殿堰整備も完了した「十一屋本店」の竣工
写真をアップしました。山形市七日町に本店を構える創業220年の老舗菓子店の改築です。

中心街である七日町には400年の歴史をもつ農業用水路「山形五堰」の一つ「御殿堰」
が流れていて、近年まで暗渠となっていましたが2010年に水の町屋 七日町御殿堰の
誕生とともに風情ある石積み水路が復活し、まちなかに貴重な水景がみられます。

山形市の下地となる扇状地の地形を活かして毛細血管のように流れる山形五堰ですが、
七日町を流れる御殿堰は、山形城のお堀に流れ込んでいたことからその名が付いています。
市内各所の田畑を潤し、最終的には西に広がる田園地帯まで流れていきます。

七日町通りは旧羽州街道にもあたり、江戸時代は山形城の三の丸東大手口として、
明治以降は官庁街にも近く山形市の繁華街となってきました。

十一屋が七日町の現在地に店を構えたのが1910(明治43)年、その後何度かの建て替えを
経て、今回御殿堰整備に協力する形で敷地の一部を市に提供し、新たな店へと改築を
おこないました。

その歴史は長いがゆえに、山形市民であれば子どもの頃から一度は、そのお菓子を
目にしたり口にしたりしたことがあるくらい、土地に馴染んだお菓子屋さんです。

そのどこか温かみや親しみも感じる店の雰囲気は大事にしながら、現代の感覚も
取り入れつつ新しいお店を生みだしていくことを考えました。

正面に文翔館が見える七日町通りを挟んで、対峙するような十一屋と水の町屋の建物。
和と洋でテイストこそ違いますが、通りに対してあまり大きくならず、軒を伸ばすように
するなど共通点もいくつか見られるかと思います。

南側に建つ結婚式場「オワザブルー山形」との間に御殿堰が流れていますが、数年前
まではアスファルトで覆われた暗渠となっていて、ビルの狭間の通路でした。

山形市による堰と歩道の整備工事によって、御殿堰の両側を歩いたり佇んだりできる
ようになりました。十一屋は元々堰ギリギリまで敷地があり建物が建っていましたが、
3メートルほどセットバックする形となり、これまで東面だけしかなかった建物正面に
南面にも新たな顔を向けることができるようになりました。

北側には七日町ワシントンホテルのレンガ色の壁が、大きな背景としてそびえ立ちます。
十一屋の旧店舗にもレンガ調の色味があったことから、改築後も建物周囲の舗装を
レンガタイルにし、木部も赤みのある塗装色にするなど、全体の調和を図っています。

オワゾブルー側から御殿堰沿いに見た建物外観です。オワゾブルーの敷地の緑が借景
となったり、堰沿いの植栽帯が木製窓に映えます。向かって右側の七日町通りに面して
和洋菓子店舗、向かって左側にレストラン「kitone」が入ります。

敷地西側から見ると大屋根がかかる平屋のようにも見えます。御殿堰沿いの歩道が
七日町通りの向こうの水の町屋の先までつづいていく様子がわかります。

奥の水の町屋側にはシラカシやヤナギなどがこんもり育っていますが、十一屋と
オワゾブルー側はまだまだ若く軽やかな緑がつづきます。

七日町は役所や銀行、オフィスも多いので、レストランのランチ利用やちょっとした
お菓子を買いに寄るお客さんも少なくないようです。

威圧感なく、ふらっと入れる雰囲気にしています。

入ってすぐの菓子販売スペース。吹抜で明るくゆったりとした空間にしています。
床は明るめの無垢フローリング。東面と南面に木製の開口部を設けています。

長尺の立派なショーケースは旧店舗から引き継いだもの。
背後に並べた木レンガも、旧店舗2階のレストランで使われていたものを採集して
再利用したものです。

店内からは、通りの向こうの水の町屋やルルタスを行き交う人の姿も見えます。
入口は木製框戸の自動ドアです。

菓子店舗の奥にはレストラン。オープンキッチンで調理する姿も見えます。
旧店舗は2階にあったレストランを、アクセスのしやすさや御殿堰の眺めを考え
1階に移してきました。

レストランの椅子は、すべてビンテージの天童木工のアームチェア(坂倉準三デザイン)
で、これは旧店舗が建てられた50年前から使ってきたものをレザーの張り地を直して
キレイにしてもらったもの。良い家具の寿命は実に長いといえます。

レストランにはグランドピアノも置いています。ここでは、十一屋の松倉社長夫人の
とし子さんが旧店舗時代から続けている歌声茶論や、各種コンサートの会場にもなります。

2階は菓子店舗とレストランの両方を見下ろせる特別な空間を設けています。
レストランの個室利用やコンサートの控え室、スタッフの休憩などに使われます。

2階席からオワゾブルーの庭園の緑が借景として写ります。
十の字を模した印象的な窓が外観も特徴付けます。

2階から見下ろす御殿堰の親水空間。
水路の高低差を解消させるための石段は、まちなかの大型イベント時に腰掛ける場と
して重宝されているようです。

2階席からレストランを見下ろした様子。レストランの天井は杉の小幅板風羽目板です。
おおらかな木製天井がコンサート時も柔らかく音を響かせます。

 

レストランから見返した2階席の開口部。障子窓で優しい光がこぼれます。
菓子店舗とは木製板戸で仕切ります。

レストラン西側には木製の両開き窓を設けています。
敷地西側は駐車スペースですが、レンガ色っぽい脱色アスファルト舗装にしているので
内部から見た色味も悪くないです。

中心街の歩行者天国や花笠祭りなどの大きなイベントの時には石段にずらりと腰を
掛ける人が並びます。水辺の憩いの空間に変わります。


朝と昼、夕で日射もだいぶ変わります。
午後になると外壁の風合いも違って見えます。

七日町通り周辺は防火地域に指定されているので、一定規模以上の建物は
耐火建築物にしなければなりません。十一屋は水の町屋同様、木造軸組
構法における耐火建築物を実現しています。

夕方になると、外の景色がやや青みがかって来て、室内の暖かな色味がより増すようです。
防火地域ですが、延焼のおそれのない開口部には木製建具を使っています。

外部の犬走り部分には、小さなレンガタイルを貼っています。
旧店舗や十一屋の他店舗でもレンガタイルはよく使われています。

外壁は耐火構造の外壁仕様で、窯業系サイディングの上にジョリパット仕上げと
しています。南面の開口部の上部には既製のアルミ庇を設置して窓を保護しています。

夕方以降の水辺も落ち着いた雰囲気で良いです。
夜のイベント時には堰沿いをそぞろ歩く人が見られます。

お菓子屋さんなので、夜は遅くまでやっていませんが、通りに温かい光を灯し続ける
貴重な存在として末永くつづいてほしいと思います。

この場所で100年以上商売を続けていること自体、きわめて尊い話だと思います。

以前と変わらない十一屋のロゴ。十一屋の「十」はお菓子、サービスで満点を目指し
つつプラス「一」は店員のまごころを添えて、という思いが込められているそうです。

真心のリボンでお菓子を包む、その形が表現された素敵なロゴなので、大きく
外壁に設置しました。

敷地の西側は市立病院済生館前にある御殿堰中央親水広場の方へつながっていきます。
西の夕焼けが見えますが、御殿堰の先には山形城址までつながります。

事務所の設計事例の中でも、まちなかでふらっと入れる場所にあるので、ぜひ立ち寄って
お菓子と洋食を味わってもらいたいと思います。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

footprint

|桜桃林の家 Ⅱ|

雪のなかの現場です。すっかり外壁の板張りも仕上がっています。
お隣に建つ住宅と同じ、屋久島地杉の板材です。

断熱工事と気密工事もきれいに終わっているので、現場内で暖房を付けると
あっという間にポカポカになります。(16坪の平屋だから尚更ですが)

建物の南東角には小さな3帖ほどの畳コーナーとなっていて、目の前にはさくらんぼ
畑が広がります。畳間はリビングと一体的につながります。

東の縁側から隣の畑を見ると、色んな動物の足跡が点々と刻まれています。
冬ならではのささやかな愉しみを感じられます。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]