2016.06.19
積層した時間
|新丁の家(古民家リノベーション)|
昨日は、前から見てもらいたいと思っていた上山城郷土資料館の学芸員さんたちに
リノベ計画が進む新丁の家を見に来てもらいました。
建物のいたるところで、壁紙をはがすと重層した過去の壁紙や和紙がでてきます。
何かの写本のようなものもあれば、かつての旅館の帳簿や宿帳のようなものまで。
僕らでは読めない昔の筆文字も、学芸員さんはすらすら解読していくのに脱帽です。
こうした昔の記録は、特にその家にしかないもの(帳簿や宿帳など)は二度と手に入らないもの
であり、地域の暮らしを物語る大事な証拠になり、場合によっては貴重な文献になる可能性も
あります。
各時代のものが何枚も張り合わさった壁紙を一枚ずつはがしていくのはとても労力が要ります。
今回どこまでそこに手を加えるかは、慎重に考えていきたいと思います。
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