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花立峠

設計のためのリサーチで、山形市と上山市の境界付近にある敷地周辺をフィールドワーク。
このあたりは昔から「花立峠」と呼ばれていたそう。
昔の絵図にも「久保手の地蔵」というものが立っていて、そこを通る旅人が花を手向けた
ことに由来しているとか。

「花立」という地名は全国に存在していて、「一定の日に野外に花を立て、神を祭る
場所」や「境を表す言葉」、「境の神に花を手向ける」といったおおよそ同じような
意味をもっているようです。

ここを歩いて通る人はほとんどいなくなってしまっていますが、今そこに立つお地蔵さまの
前には地元の人が手向けたと思しき野の花が見られます。(一部は造花かも)

このあたりからは今も昔も蔵王連峰がとてもよく望めます。
峠をのぼってきてこの絶景を見て、つい拝みたくなる旅人の気持ちもわかります。
旅の安全祈願とともに自然への感謝が「花」にあらわれているようです。

 

 

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