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工事見積り

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家を建てたことがある人なら一度は目にしたことがある工事見積書。

工事契約を結ぶ前に、詳細な各工事の内訳をチェックすることができます。

ただ数十ページに及ぶうえ、専門用語も多いので助言なしに読み込むのはけっこう大変です。

 

設計事務所の場合、設計だけで施工は別(設計・施工分離)なので、図面が完成した段階で

施工会社さん3社ほどに工事見積りをお願いする場合が多々あります。

もちろん建て主さんが指名する施工会社がいれば、そこにお願いすることになります。

 

たいていの場合、各社の規模・職人の手配の状況・設計内容への対応力などの違いによって、

同じ図面であっても出てくる見積り金額には各社に差が出てきます。

見積り内容をくわしく精査した上、よほどのことがなければ一番安い金額を出した施工会社と

工事契約を結ぶことになります。

 

 

以前お客さんと話していたときに、「設計料は工事費の他に余計にかかってくるものだと思っ

ていた」と言われたことがあります。

どうしても建築家(設計事務所)の設計料は高いイメージ、余分に取られるものという先入観が

あるようで‥。 ここでいう「工事費」というものが正しく理解されていないのが原因のように

も思えます。

 

工事費は大まかに「工事原価」と「(管理)諸経費」からなります。

純粋に建物にかかるお金が「工事原価」で、施工会社の維持にかかるお金(人件費や営業費

など)が「諸経費」。

施工会社が施工のみ行なう場合、当然設計や確認申請などの費用はかからないので、この諸経費

は工事費全体のせいぜい10%前後です。

 

一方、ハウスメーカーや設計と施工を一括で行なう工務店の場合、設計などの費用もかかってい

るので、その分「諸経費」としてプラスに計上され、全体に占める%も上がってきます。

見積書を目にする機会があれば、諸経費の割合についてもぜひチェックしてみてください。

 

そう考えると、設計事務所の設計料というのは決して余計に加算されるものではないことが

理解してもらえるかと思います。

見積書の見方がどうしてもわからない方は、いつでもご相談ください。

 

 

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