news

山の色彩

このところ、毎週末何かしらの打合せやイベントなどがつづいていたので、
気晴らしも兼ねて蔵王へ行ってきました。
ロープウェイに乗るのは何年ぶりでしょうか、、

リフトにも乗りつつ、いろは沼まで着く頃にはだいぶ日も傾いていましたが、
うろこ雲と紅葉でたっぷり秋を感じました。

遠く朝日連峰と、月山、手前に瀧山。
あともう少ししたら雪もちらついてきそうですが、色彩豊かな秋の山も良いですね。
上の方からどんどん紅く染まっていくのがわかります。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

デザイン ミュージアム ジャパン

短い展示期間でしたが、ギリギリ間に合いました。
入場無料で展示室も一つだけでしたが、さすがのNHKというべきか、限られた
展示内容でも凝縮されたリサーチ成果を十分感じられる見応えのあるものでした。

山辺のオリエンタルカーペットを訪れた皆川明さんの「手仕事の良さは、<見える>
というより<宿っている>もの」という言葉がとても響きました。
建築を形づくる職人さんのそれぞれの仕事にも同じことがいえそうです。

山形以外の様々な地域におけるデザインリサーチの成果を集めて、
来月には東京・国立新美術館での展示
再来月にはNHKの番組として放映されるようです。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

水の街

街なか賑わいフェスティバルが開催されていた週末の七日町。
4年ぶりの歩行者天国とイベント出店ということで、来街者も多く賑わっていました。

七日町御殿堰周辺は、歩道上にイスやテーブルが並ぶ風景も定着し、通過動線と
いうよりもこの水辺まわりが一つの居場所となって、憩いのスペースになっています。

水の流れがあって、緑が風になびいているのが見えて、食べたいもの飲みたいものが
近くにあり、そこに座って休める場所がある。一見、ふつうの光景にも見えますが、
公共空間でこれを一からつくろうとするとなかなか難しいと思います。

水の町屋七日町御殿堰ができてから早12年。一巡りしてようやく現在地です。
この水辺の風景がもっと広がっていくことを期待しています。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

米沢キャンパス

毎年非常勤で担当している山形大学工学部建築デザイン学科3年後期の設計課題。
今年からいよいよ小白川でなく米沢キャンパスに移行されることになり、米沢に
通う機会が多くなります。

今回からスタジオ制となり、同じく非常勤の小松さんや常勤の永井先生・三辻先生・
高澤先生といった5つのスタジオから課題を選択して履修することになりました。

建築デザイン学科が移行されるということで校舎も増築されたようです。
製図室も広くなっていました。

キャンパス内はこうした現代的な校舎や設備が多いのですが、その中でも、、

米沢キャンパスは、国の重要文化財に指定されている旧米沢高等工業学校本館の
建物が道路に面して鎮座している貴重な場所でもあります。

これがしっかり耐震補強など改修されて、迎賓や宿泊の場などに活用されたら、
大学でも全国稀に見る素敵なキャンパスになるのではと思います。

せっかく建築デザイン学科が米沢に来たわけなので、米沢の歴史的ストックが
もっと陽の目を浴びて活用される機会が増えるとよいですね。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

空中庭園

昨年竣工した「阿古屋の家」も早いもので一年後検査の時期。
先日完成写真の撮影でお邪魔したところですが、中庭の緑も上に上に育っています。

室内も外も楽しく使っているようで、こちらも嬉しくなります。
近くに見える里山も、だいぶ秋の気配が感じられるようになってきました。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

いのちの庭

用事があって、七日町の長門屋さんに行ったのですが、ちょうど山形ビエンナーレの
期間中で、店の敷地内にある「ひなた蔵」と「塗蔵」での展示を見てきました。

「ひなた蔵」では浅野友理子さんによる作品展示。
浅野友理子「草木往来」 | みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2022 (tuad.ac.jp)
浅野さんは数年前「湯守の旅籠」の内覧会イベントの際に展示していただきましたが、
その作品は古民家の空間によく馴染む気がしています。

ビエンナーレのテーマが「山のかたち、いのちの形」ということですが、地域の植物を
取り上げた浅野さんの作品と、中心街にあって貴重な緑の庭を残す長門屋さんの土地と
歴史的建物、いのちのつながりを想う長門屋の生業とが見事につながり合って素敵な
展示となっています。とても良いです。

床に置かれた桜の材木は、元々長門屋さんがオリジナルで製作している数珠の
材料だったものだそうで、いくつもの草木が丁寧に描かれていました。

蔵を出ると目の前には生命力溢れる庭の木々たち。
一転、「塗蔵」では暗くひんやりとした土蔵の闇の中に、二つの写真家の
作品が静かに浮かび上がります。

長門屋さんの敷地奥に入れる貴重な機会なので、お時間のある方はぜひ足を運んで
みてください。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

インナーテラス

昨年末に完成した「松原口の家」の竣工写真の撮影に立ち会ってきました。
木造3階建ての住宅改修なのですが、メインとなる1~2階は断熱改修までしっかり
行なう一方で、3階部分は最低限の改修でした。

その中でも、西側のベランダを活かしてより開口部をフルオープンできるように
しつつ、床は屋久島地杉のデッキ材を内外敷き詰めることで、西方に広がる山形
市街や朝日連峰を見晴らすインナーテラスとしています。

玄関入って正面に飾っている絵は以前からのものですが、壁の木枠を以前の黒から
白に塗り替え、画の額縁をシルバーのアルミフレームから木製のものに変えただけで、
またぐっと見え方が変わった気がします。(作品の世界観と近づいたような)

ちなみに、木製フレームは土澤木工さんにこの絵に合うようにオーダーで製作して
もらったもので、土澤さんからはこの他にダイニングテーブルもつくってもらっています。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

格子

昨年竣工していた「阿古屋の家」の完成写真撮影へ。
中庭に植えた木が葉を茂らせ、周囲の山々が青々としている時期を待っての撮影と
なりました。ただ最後であろう梅雨空とのにらめっこをしながらにはなりましたが、、

ウッドロングエコを塗った杉の格子スクリーンも、一本一本のグラデーションが
とてもキレイに馴染んでいました。

庭の緑がもっと生い茂ったときに、この格子壁とどう絡んでいくのかその変化が
今から楽しみです。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

風よけテラスの夕べ

先日JIA東北住宅大賞2021で住宅賞をいただいた長井の住宅で、建て主さんご家族に
お招きいただき、施工を担当した大泉建設さんを交え、受賞を祝う会が開かれました。

仙台での授賞式でお預かりしていた建て主さんの分の賞状も、この機会にようやく
お渡しすることができました。

ちょうど半屋外の土間テラスで過ごすのが心地の良い時期で、青々と繁った水田を
眺めながら、すっかり遅くまで楽しませていただきました。

ここ2年ほどコロナもあって、なかなかこうした集まりも減ってはいましたが、やはり
竣工後もこうやって施主・設計者・施工者が集まってワイワイ話ができる機会があるのは
格別嬉しいものです。ここで頂いた活力を、また次に繋げていけたらと思います。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

まちやもりプロジェクトWS

久しぶりの「まちやもりプロジェクト」は、これまでの参加者を中心に集まってもらい、
町家の建つ地域をあらためて知り、活用方法を探るワークショップ形式で行なわれました。

午前中は家主のご親族から地域の歴史や家の思い出話をお聞きしてから、近所を皆で
ぶらりと歩きながら、それぞれ気になるものを見つけていくフィールドワーク。

午後は、実際の町家の中で、グループに分かれて街歩きの発表と、町家を使って
やってみたいことなどのアイディア出し・意見交換で盛り上がりました。

途中、山大院生のYくんによる深入りアイスコーヒーのふるまいがあったり、
このWS自体が一つの活用策のお試しの場になっていて、次の機会も楽しみです。

プロジェクトのリーダーである山大院生のSさんがこの日に合せて製作した
1/100スケールの敷地模型も見応えのある力作でした。

コロナ禍でなかなか集まりづらい時期がつづいていましたが、こうして実際の
場所に身を置いてワイワイいろんな人と意見を交わす場ができるというのは
有り難いことだと思いました。プロセスを楽しんでいけたらと思います。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]