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「エンドーのげそ天」がグッドデザイン金賞を受賞しました

先日発表された2023年度グッドデザイン賞において、「エンドーのげそ天」が
グッドデザイン金賞を受賞しました。

げそ天 (g-mark.org)

エンドーさん、杉の下意匠室さん、おめでとうございます!
その歩みを陰ながら拝見してきた身として、自分事のように嬉しく思います。

グッドデザイン金賞は山形県内では初、東北でも今年は唯一の受賞となったようです。
またまた人気が出てしまいそうですが、エンドーさんにはこれまでと変わらず
(変わらないとは思いつつも)そのままのペースで楽しませてもらいたいと思います。

またげそ天が食べたくなってきました、、

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

山形建築ツアー(庄内町編)

庄内町に新しい図書館がオープンするということで、オープン前にちらっと覗かせていただける
ことになり、事務所スタッフやインターンの学生さん共々、皆で庄内町に行ってきました。

アテンドいただいたSさんには感謝しかありません。
せっかく庄内町まで行くので、町内にある現代建築も見て回ろうと思いました。

手前が新しい町立図書館(2023年第一期竣工、設計:シーラカンスK&H)。屋根が
二段構成になっていて思った以上に軒先が低く、外壁も周りの建物に合わせたのか
渋い色合いですでに町なかに馴染んでいます。

奥に見える内藤秀因水彩記念館(1992年竣工、設計:本間利雄設計事務所)も第二期
工事で改修され、図書館と接続されるようです。

図書館の目の前にある、巨大なキャノピーが印象的な庄内町役場(2021年竣工、設計:
香山壽夫建築研究所)。本間利雄氏とも親交の深かった香山氏がプロポーザルで
勝ち取ったこの仕事、雪国の建築的要素「雁木」が超巨大化してロビー自体を覆った
ようにも見えます。

無骨な印象の外観に対して、内部は思ったよりも木質化され、優しい印象を受けます。
床のフローリング、天井のルーバー、家具や階段の段板も木で統一されているのと、
2層吹き抜けのカーテンウォール(ガラス面)のマリオン(方立)に集成材が使われて
いるのが大きな格子状にも見えて、なおさら柔らかなイメージを持たせてくれます。

最上階の議場も品のある木製家具でしっかりつくられ、ハイサイドライトも含めて
複雑な形状の天井も明るく仕上げられていました。

役場、図書館と、町の中心がここ数年で一気に様変わりした形になります。

次は町役場から1kmも離れていないものの田圃の中にポツンと建つ、町の文化創造館へ。
響ホール(1999年竣工、設計:山下設計東北支社、音響設計協力:永田音響設計)は
約560席の大ホールと約200席の小ホールをもつ町民ホールです。

四方が開かれたロケーションなので、小ホール越しにも外が見通せて開放感があります。
この日は何も使われていなかったので、中にも入れず勿体ない感じ。

大ホールのホワイエ部分。500席規模のホールの共用部として適度な大きさです。
築後20数年経っていますが、あまりくたびれた感じはなく、キレイに維持されています。

2階の廊下は曇り空でもトップライトから光が降り注ぐ、町民ギャラリーのようですが、
特に展示もなく、こちらも勿体ない印象。

おそらく晴れた日には月山が見えるであろう2階の喫茶コーナーは、コロナ対策の
名残なのか、施錠されて入れず残念。

続いて、少し町場に戻って、庄内町ギャラリー温泉「町湯」(2014年竣工、設計:
設計・計画高谷時彦事務所)へ。東北建築賞作品賞(日本建築学会東北支部)も受賞
している良作建築です。

想像した以上に町中にあるため、駐車場に囲まれた環境となっています。
そんな中でも、伸びやかな屋根の水平線がこの場所の独自性を保持しています。

この建物の最大の特徴は、「土縁ギャラリー」と呼ばれる町家の通り庭をイメージした
ギャラリー付き休憩所。壁面にあるギャラリーボックスは企画ごとに様々な作家の
展示が行なわれるようですが、行ったときはちょうど展示の入れ替えのタイミングで
空の状態。休憩所は当初床座だったようですが、現在は椅子テーブル式となっています。

運営は町から民間に移行したようで、物や掲示がだいぶ増えているようですが、
建築の骨格やコンセプトはそのまま感じることができます。

テナントにラーメン屋が入ったり、座敷を平日はコワーキングスペースにも使えたり、
日々進化していく様子が見られました。

町湯から少しだけ移動して、JR余目駅の目の前。
庄内町新産業創造館クラッセ(2014年竣工、設計:羽田設計事務所)もまた、東北建築賞
作品賞を受賞しているリノベーション事例です。

元は90年ほど前に建てられた農協倉庫で、日本有数の稲作地帯である庄内平野を象徴する
米蔵として、日本一の規模を誇る建物です。葺き替えられた白い瓦屋根は、元々倉庫の
温度を低く抑えるための工夫であり、大屋根が全面覆われる様は圧巻です。

パン屋や土産物処、フレッシュジュース店など、いくつかのお店が入り賑やかな印象も
ある一方、メインの飲食テナントが抜けた場所はフリースペースとして開放されていました。

ツアーの最後は、庄内町と隣接する旧平田町(現・酒田市)に建つひらたタウンセンター
(2002年竣工、設計:富永譲+フォルムシステム設計研究所)へ。
せんだいメディアテークと同じく2003年度日本建築学会賞(作品)を受賞した建築です。

徹底して低く抑えられたスカイラインと、それに合うようになだらかに広がったランド
スケープがこの庄内の風景に透けるように同化しているのがアプローチからもわかります。

90年代から00年代の雰囲気もありつつ、この周囲ではあまり見ないモダンな空間の中、
一人で本を読んでいたりグループで談笑している女性達が居たり、思った以上に
自然に日常を過ごしている人の姿が見られ、とても好感の持てる空気感がありました。

2層吹き抜けの部分も多く細かいディテールも美しいのですが、公共施設にしては
かなり低めに天井高を抑えているところも多く、そのヒューマンスケールが内包されて
いることで居心地の良さにも繋がっているようでした。

 

館内では彫刻家・峯田義郎氏の作品も見られます。
外の庄内平野がガラスに反射して広がりを生むのも素敵です。

200席ほどのホールと図書館、展示ギャラリーなどが設けられ、健康福祉センター、
社会福祉協議会、商工会なども共存しています。

そのためか、老若男女さまざまな年代の方が思い思いに居場所を見つけているという
状況が築かれていました。地域の規模にも丁度よいスケール感なのかもしれません。

派手さも奇抜さもなく、看板がなければむしろ周囲の建物に埋もれてしまいそうなほどの
主張を抑えた外観です。それがかえって、周辺環境である庄内平野の水平性や
田園風景を強調させていたようにも思います。

少し小雨交じりの天気の中ではありましたが、一つの小さな町で優れた現代建築がここまで
いくつも見られる庄内町(+旧平田町)は、県内でもなかなかの建築王国といえるかも
しれません。良質な建築を見るだけでも、いろんな学びが得られます。
こうした建築ツアーを、各地でもっとしていきたいですね。

 

 

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湊の町家

週末は久々の酒田。「千日の町家」の一年後検査と、建築写真の撮影に行ってきました。
小雨が降ったり止んだりの不安定な天候でしたが、湊町・酒田のしっとりとした
情感溢れる風景が、より強く表れたのではと思います。

この一年で新しく家族に加わったこの方にもようやく挨拶ができました。
写真が仕上がったら、ウェブサイトのworksにもアップしたいと思います。

 

 

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道中、小休止

 

 

 

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五月菜

建て主さんからいただいた葉物野菜。
五月菜は建て主さんが育てて収穫したもの、ニラは今回建てる敷地(元々畑)で
採れたものだそうです。

これから山形は山菜も豊富に採れ出す、良い時期になってきましたね。
土地の恵みをいただきながら、工事監理も頑張ります。

 

 

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春を告げる

事務所のある小姓町周辺は、大小の寺社が点在しているのですが、事務所から歩いて数分
のところにある大日堂は、400年前からこの場所に存在してきた由緒あるお寺です。

お祭りが近いのか、境内の入口付近に木造の「門灯籠」が建ち、提灯が吊されて
昔ながらの高揚感を醸し出しています。

何より目を引くのが、道路際に建つ二本の幟。
木綿生地には50年以上前の祭典日に奉納されたことが記されています。

支柱が大きくしなりながらも、風に吹かれてゆらゆらはためいています。

年に一度の幟の立つ短い期間ですが、春の到来を告げる循環の一端に触れるようで、
とても尊い場面に映ります。

 

 

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春の喜びに

ここ数日で山形市の桜も一気に見頃となってきました。
ハナカフェ前の坂巻川の桜はもう満開(むしろ散り始め?)を迎えています。
たった数日の儚い景色ですが、短くも毎年巡ってくる貴重な再会の機会に
ますますここを訪れる人も多くなってきている気がします。

ハナカフェも今年の7月で四周年を迎えます。
この桜の時期は特に混雑して多忙を極めるので、店主のお二人の体調が何よりも
心配ですが、ムリせず長く続けられることを願うばかりです。

雪の多く寒さの厳しい山形にとって、長い冬をようやく越えて春の到来を告げる
桜の開花は、まさに歓喜と祝福の象徴に思えてきます。

川沿いの歩道の上には、見ず知らずの多くの人が花を見るために集い、
皆でその喜びを共有しているように見えます。

 

 

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宿る米沢

2022年度から山形大学の建築デザイン学科が、拠点を本格的に米沢キャンパスに
移転しており、例年山形市の小白川キャンパスで行なっていた3年生の授業も
米沢で行なうことになりました。

私が担当する3年後期の設計課題の対象敷地も、やはり米沢を題材にした方がよい
ということで、「米沢のまちなかの宿」をテーマに、学生それぞれが米沢の街を
自分で歩いてみて、見つけてきた気になる土地で宿の設計提案をしてもらいました。

学内の講評会はすでに2月に終えていたのですが、せっかく製作した各自の力作を
米沢の地域の人たちにも見てもらいたいと思い、学外発表会をこのたび開催しました。

米沢市の「東町ポスト」にて、米沢のこれからを熱く考えている皆さんをお招きし、
受講した学生8名全員が参加してプレゼンをおこないました。

「武者道」「上杉神社参道」「ふみきり横丁」など、米沢に残る魅力的な資源に
学生ならではの新たな視点を加えながら、その場所の価値をふたたび掘り起こすような
提案で、地元ならではの視点での批評を受けることで、それぞれが学内とは違った視点からの
可能性を考えさせられる会となりました。

貴重な機会をつくっていただいた米沢のまちづくり会社・ウコギ社のメンバーはじめ
米沢の皆さんにはとても感謝しております。

 

 

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還元

コロナ前までは毎年のように中心街で開かれていた山形大学建築デザイン学科の
展示会ですが、熱心なOBや意欲ある1年生などの頑張りで、ひさしぶりに開催
されていました。(会場はQ1や細谷ビル)

街に出ることで、自然と地域の人(これから大学をめざす高校生やそもそも建築
学科の存在を知らない年配の人まで)とつながる接点にもなり、それによって
学科としての存在感も一段と生まれてくるのではないかと思います。

学生たちの普段の学びや地域での足跡が街に還元されていくことで、また新たな
地域課題への取り組みにつながったり活動の連鎖が起こっていく気がしています。

 

 

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オープンハウスの御礼(座頭町通の家)

米沢・座頭町通りでのオープンハウスは無事終了しました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

前日夜まで相当量の雪が降っていたのですが、当日は嘘のように朝から晴れて、
竣工写真の撮影もしっかり行うことができました。

オープンハウス終了後に、そのまま施工者の網代建設さんからお客様への引き渡し
があり、いよいよ新生活に向けて準備がすすめられようとしています。
米沢の雪はもう少し続きそうですが、特に2階はエアコン一台で十分暖かい状態が
内覧会でも体感できたので安心して過ごせようです。

 

 

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