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時間旅行

|旧千歳館エリア・リノベーション|

内部解体が進んでいます。各所、床を剥がしたり建具を外したりしながら、木工事を
行うための準備を着々と進めているところです。

設計段階では見ることができなかった部分も、徐々に露わになってきて、想定通り
だったり予想外のものが出てきたり、、それもこれも改修の醍醐味といったところでしょうか。

ただやはり、古い建物には今ではあまり目にしなくなった納まりや材料がタイムカプセル
のように掘り起こされてくるので、貴重な先人の手の痕跡に触れるような感じがあり、
とても面白い体験です。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

雪消月

|香月苑|

七日町の店舗新築工事、基礎工事が始まっています。
週末の雪で地面がうっすら白くなっていますが、問題なく床掘りしていきます。

敷地南側に流れる御殿堰。雪の時期は排雪などで水があふれる可能性があるため、
上流で水を止めていることが多いです。

水路向かいの敷地もすっかり更地になって、それぞれの区画で工事が始まるのを
待つばかりです。水路と堰沿いの歩道は山形市の方で整備する予定です。

 

 

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回廊

|旧千歳館エリア・リノベーション|

主屋と離れの間をつなぐ渡り廊下は、花小路に面していて、庭を守る塀の役割も
していました。改修後の離れの間は独立してアクセスできるようになるため、

渡り廊下としての機能は終え、躯体を活かして室外機スペースに転用します。
外壁は撤去して格子に変え、風通しを良くしながら目隠しも兼ねるようにします。

 

 

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ダイニングホール

|旧千歳館|

年が明けて、内部の撤去工事が進められています。
事務室にあった後付けの間仕切りもなくなって、スッキリとした大きな空間が現れます。

元々はレストランとして使われていた部屋のようですが、時代の変化の中で細かく
仕切られたりして、近年は裏方スペースとなっていました。

床のモルタルを斫っていくと、いつの時代のものかわからないモザイクタイルが
姿を現しました。想定外をある意味楽しみながら、発掘作業のような現場を歩きます。

 

 

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worksを更新しました(千代寿虎屋ファクトリーショップ)

「千代寿虎屋ファクトリーショップ」の写真をアップしました。寒河江市にある
創業100年を超える老舗酒造の本社工場に併設した直売所と試飲スペースの改装です。

この千代寿虎屋さんは、山形市で創業300年を数える虎屋さんの寒河江工場として、
元禄末期創業の石山蔵を引き継ぎ操業されていたものを、1922年に分家独立して
興した会社になります。

寒河江には、その昔東北の宮水といわれた硬水が随所にこんこんと湧き出ていたこと、
そして冷たい寒河江川の灌漑地域は、酒米「豊国」の産地であったこと、それらが
今に続く虎屋さんの酒造りの原点といえるかもしれません。

増改築を繰り返した建物は、いくつもの時代を経て蓄積された記憶が宿っている
ようです。玄関口の大きな格子戸は足元に車輪が付き、ゆっくり開閉します。

この写真は改装前の様子。本社出入口すぐの事務室と、隣接した応接室が改装対象と
なりました。元々、工場見学の際には道路を挟んで向かいにある小さな蔵を展示スペース
などにしていたそうですが、見学後すぐに試飲や販売ができる場所が工場側にも
ないとせっかくの購買意欲も削がれてしまうという課題があったようです。

こちらも改装前の事務室。脇に商品の陳列棚があったり、ちょっとしたカウンターは
あったのですが、事務スペースが丸見えで初めて訪れる人は入るのも躊躇う感じが
あったため、隣接する応接室含め一体的に改善できればと考えました。

改装後の事務室。手前の人研ぎ仕上げの土間はそのままに、一段上がった事務スペース
との間に大きなカウンターを設けました。奥の事務机や荷物があまり見えないように
ラワンベニヤのパーティションで目隠しを立てています。

カウンターの上には、土間と事務スペースとの結界をさりげなく表現するために
真鍮色のペンダントライトを吊り下げています。

新旧の素材がぶつかる入隅部分。ここでは、カウンターの腰壁部分の杉板だけが
新しく加わった素材です。杉は板目で、赤身と白太が混ざっていますが、うっすらと
周囲に合わせて着色したことで自然な縞模様となっています。

事務室土間に並べてあった商品棚はすべて取り外し、新たに応接室を改装したエリアに
並べ直しました。間仕切りのガラス越しに酒瓶のディスプレイが見えます。

新たな陳列棚は、地元の西山杉を使い、すべての商品ラインナップが一目でわかる
ようにしています。棚に仕込んだ照明で、一つ一つの銘柄も浮かび上がります。

日本第一の酒造神として知られる松尾大社の木像は、改装前からあったもの。
改装後も飾り棚の中に鎮座しています。

元々行き来はできなかった旧応接室側にもお客さんが土足のままアクセスできるように
しています。お酒のディスプレイに誘われるように、試飲スペースに入っていきます。

旧応接室の意匠はそのままに、ディスプレイ棚とカウンターをL型に入れ込んでいます。
奥に見える神棚は元々あったもの。カウンターの外側は床を掘り下げ、壁は墨入り
モルタルで塗り直しています。

暖色系の照明の効果も相まって、既存の天井ともよく馴染んでいます。
この中の何本かは常に試飲できるようにカウンターに準備されています。

L型に回したことで空間に奥行きが生まれ、商品もより立体的に浮かび上がります。
工場内からも見えるような形になっています。

工場に入るとすぐ、虎屋さんの酒造りを物語る、歴代の社長や杜氏の方の写真が並び、
100年続く酒造りを見守っています。

古くから残る土蔵が建ち並ぶ工場見学を終えて戻ってくると、ほの暗い工場の中で
ぽっと蝋燭が灯ったようなファクトリーショップの姿が安心感を与えてくれます。

見学後の余韻の中で、試しにいくつかの日本酒を味見しながら、お土産をどれにしようか
考えたり、酒造りを取材に来た人が説明を聞きながら理解を深める場になったりと、
つくる工場の機能を一段拡張させる体験の場を提供しています。

 

 

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町家再生

|山形の町家|

山形の町家改修現場も引き渡し直前。
座敷蔵は畳敷きだった続き間を杉の無垢フローリング敷きとして、新たな生活の中心
となるLDKの機能を入れ込みました。2階はベッドルームと納戸として利用します。

座敷蔵から回廊を通って主屋である町家に接続しますが、板戸でふさがって暗かった
回廊はガラスで仕切られとても明るくなりました。

かつて増築されていた台所や浴室部分がなくなって坪庭が広くスッキリしたので、
来春以降庭として緑が入ってくるとまたガラッと印象が変わるはずです。
(この冬はブルーシートを敷いてしのぎます)

通りに面する町家の2階部分は、連子格子を復活させました。
長らく商店時代の看板でふさがっていたため、2階の北側からの光や風が通らない
形になっていたのが解消されて、だいぶ環境も改善されました。

1階部分のアルミサッシや板金張りは今回手を入れていませんが、このミセ部分が
開放されて通りに活動が見せられるようになると、また街にとってもインパクトが
変わってくるかと思います。

 

 

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雪のなかの地鎮祭

|楯岡中町の家|

村山市に建つ新築住宅の地鎮祭をおこないました。
実際の着工は来春を予定していますが、本格的に雪が降る前に神事と近隣への挨拶回り
を済ませておきます。

この日を狙ったかのように前日からだいぶ雪が降っていましたが、テントも準備して
くださっていたので、滞りなく式を行うことができました。

雪が多い地域なので、今回の冬もどこまで積もるか気になるところですが、雪解けして
からの着工が今から楽しみです。

 

 

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冬の蔵

|山形の町家|

町家の改修現場も、今月末の引き渡しに向けていよいよ佳境を迎えています。
座敷蔵の中は暫定的に大工さんの作業場となっています。

新しい浴室の壁はフレキシブルボード張り。
腰壁はモルタルを塗る予定です。

 

 

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蔵の曳家

|香月苑|

香月苑の蔵移転工事がようやく完了しました。移転の認定申請に始まり、土地区画
整理事業の76条申請、そして移転の確認申請まで、いくつかの段階を経て、ようやく
我妻組さんによる曳家が行われ、加藤建築さん達による基礎への定着の作業と復旧、
完了検査までたどり着きました。

内部は曳家前から何も変わっていませんが、現場のライトで明るくなった室内を見ると、
なんとなく曳家だけでも建物がよみがえった感覚を覚えます。
これから新築棟の方も動いていきますが、この蔵も少しずつ補修をおこなっていく予定です。

 

 

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内部撤去

|旧千歳館|

内部の撤去工事も徐々に進んでいます。後の時代に付属された部位を慎重に取り外し
ながら、元の建物の姿を想像していきます。

余計な部分はなるべく取り除いていくと、隠れていた開口部からの光が入りだし、
元の高い天井が見えてくると、少し解放された気もしてきます。

内部の意匠はそのままでも、畳が新しく入れ替わるだけでもだいぶ空気が変わります。
館内の廊下に敷かれていた古いカーペットも、すべて剥がされています。

 

 

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