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「まちの雑貨屋」オープンしました

|まちの雑貨屋(旧医院リノベーション)|

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改修設計を手がけた「まちの雑貨屋 chotto futto -HOME-」が、本日11時30分に

無事オープンを迎えました。

 

先代が戦前からこの地で開業し、長らく耳鼻咽喉科の医院として地域の人たちに

愛されてきた場所です。その多田医院も当代の多田先生がご高齢となったのを機に

昨年閉院しました。通常ならばそのまま使われずに建物の灯りが失われるケースが

多いと思いますが、ここでは娘さんが一念発起して雑貨屋の実店舗を構えることを

決心。築50年以上のモダンな外観を持つ医院建物を父から受け継ぐかたちで、

まちの雑貨屋としてふたたび街に灯りを加えようとしています。

 

限られた予算の中で考えたことは、元々持っていた建物の良さを取り戻すこと、

そして道行く人に「こんなお店があったんだ」という小さな発見や気づきが

得られるよう最大限努めることでした。

かわいい雑貨もオススメですが、築50年を超える医院建物や、代々家に残されて

きた古い家具や調度品をうまく活用して店舗什器に変えているところも見物です。

竣工写真はこれからですが、今後また少しずつ紹介していきます。

 

かつての診察室や処置室を活用した店舗の一部スペースを使って、多田医院で

使われてきた医療道具などの「昔の道具展」も開催中です。

山形市中心街の山形銀行本店のすぐ裏ということで、多くの方に足を運んで

いただければと思います。

 

「まちの雑貨屋 chotto futto -HOME-」

営業時間:11時~19時(日曜は17時まで)

定休日 :毎週木曜(ただし12月1日は営業)

住所  :山形市七日町3-2-8

電話番号:023-631-2503

 

 

[ 山形県|山形市|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

前夜

|まちの雑貨屋(旧医院リノベーション)|

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改修工事が終わって一ヶ月たち、その間セルフの塗装作業や家具の搬入などがあり、

雑貨がならび始めて開店直前となりました。

週明けすぐに、近くの湯殿山神社の宮司さんに来ていただき、開店のご祈祷を

していただきました。このところ立て続けにご祈祷が続きますね。

 

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そして本日、関係者を招いたプレオープンと、店主の声がけによるレセプションが

おこなわれました。店主の多田さんのあたたかい人のつながりが感じられた会でした。

雑貨屋にしておくのはもったいないほど、夜の雰囲気も十分魅力的です。

取材も何社か来ていただいたようで、新聞・テレビでも見かけるかもしれませんね。

 

 

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works追加しました

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ホームページのworksに、「市プロジェクト」を追加しました。

今年9月に開催された「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2016」で実現され、

4つの「市」の空間・什器の設計をおこないました。

 

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また、これまで掲載していた「下反田のガレージ」の写真を更新しました。

名称は「カンノウェルディング」に改まります。

オリジナルで制作が進んでいた家具が一通りそろったタイミングに合わせ、あらためて

竣工写真を撮影したものを掲載しています。

 

ぜひご覧ください。

http://takashiinoue.com/#works

 

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土地を鎮めて

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新丁の家もようやく地鎮祭をするところまで来ました。

解体工事と改修工事の安全祈願を含めて、よい家に生き返るようご祈祷を。

 

これまでの道のりを考えると、中途半端なモノはできないと、一層気が引き締まります。

いよいよです。

 

 

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JIA東北住宅大賞

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今年で記念すべき10回目となるJIA(日本建築家協会)の東北住宅大賞の公開一次審査会が

仙台市地下鉄東西線の国際センター駅2階「青葉の風テラス」で開催されました。

東北地方に建てられた住宅を対象に、予算も敷地規模もまったく異なる条件下でつくられた

ベテランから若手までのさまざまな建築家の住空間が毎年一堂に会する貴重な機会です。

審査員は建築家で早大教授の古谷誠章さんと、建築史家で東北大教授の五十嵐太郎さん。

 

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私は「大河原の家」で今回初めて参加しました。

結果は38組中、真ん中くらいの得票数で一次審査通過ならずと、悔しい結果。

同じ東北で奮闘する先輩・同世代に大いに刺激をもらいました。

次につなげていきたいです。

 

 

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里山十帖

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来年にかけて取り組む旅館の再生プロジェクトの視察として、いま各メディアで

大きく取り上げられている新潟県南魚沼にある「里山十帖」さんを体験してきました。

古い旅館を買い取って徹底的に断熱改修しモダンに再生した、雑誌・自遊人が

プロデュースする宿です。

 

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元は古民家ながら本当にあたたかい…

そして現代的にシンプルにデザインしながらも素材感を大事にした空間は、素直に

居心地がよかったです。

至高の料理と日の出を拝める露天風呂はまさに絶品・絶景。

前評判の高さも十分すぎるほど納得です。

この体験を超えるものを、、道のりはこれからです。

 

 

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地鎮祭

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住宅の着工に先立ち、宮司さんをお呼びし地鎮祭を執り行いました。

冷たい風の吹く中でしたが、なんとか雨にも降られずに無事お祓いも済みました。

これから冬にかけて、工事の安全と関係者の健康を願うばかりです。

 

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|新丁の家(古民家リノベーション)|

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内部の解体がすすんでいます。

縁側に増築されていたトイレ棟を撤去したことで、居住域にだいぶ光が差し込むように

なりました。(写真右手からの光がそれです)

たかが日光、されど命の灯ほど大切な光だと実感します。

 

 

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桐生

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はじめての群馬、はじめての桐生市。

「東の桐生、西の西陣」というくらいの織物の街だと事前には聞いていたものの、

それ以上の予備知識は無い中での訪問でした。

 

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建て主さんとは午後からの約束だったため、午前中はぶらりとまちなか散策。

4年前に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されており、人口11万人ほどの

小ぶりな街中には豪壮な町屋や蔵、そして桐生のシンボルともいえるノコギリ屋根の

織物工場が数多く残されています。

 

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通りに対して垂直に伸びる小路が多いのも特徴。

3階建て以上の建物は少なく、近くの前橋市や高崎市と比べると山沿いに囲まれるように

あるので、山形から訪れた身としてはずいぶん落ち着く印象を受けました。

 

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この街の驚くべきは、数多くの古い建物が、リノベーションされて様々な用途に

「普通に」活用されていること。歴史的建造物のリノベーションは、とかく観光資源

だったり見世物のような感じで特別視されてしまいますが、桐生ではもちろん観光にも

使われていますがそれ以上に地元の人たちの日常の風景の一部として使い込まれています。

 

ある建物はパン屋として、ある建物はヘアサロンとして、または趣味のお披露目の場として

ごく当たり前のように使われている点に、他の街の数歩先を行っている感覚を持ちました。

文化的にもとても成熟した街のように見える一方、気になるのは次世代の存在。

活発に見える活動団体の多くはけっこう高齢化が進んでいるように感じました。

 

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初めて見た乗り物。電動コミュニティビークルだそうです。

時速も19㎞とかなりゆったり。まちなかがテーマパークになったかのようですね。

今回乗る機会はありませんでしたが、次回こそ(ちなみに無料とのこと)。

 

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桐生の雰囲気をなんとなく感じたところで、その伝建地区の只中にある敷地へ。

対象物件は、50年前の建物ですが歴史的建造物という感じではなく、当時のモダンな

造りで、外部空間を取り込んだ程よいスケール感。

計画は来年からとなりますが、桐生のもつ空気をうまく掴んでいければと思います。

 

 

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群馬へ

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来年携わることになるプロジェクトの現場を見るために、群馬県桐生市まで行ってきました。

群馬は初めてということもあり、せっかくの機会なので近場の高崎市にも。

駆け足で訪れたのは「旧井上房一郎邸」。高崎市美術館の敷地内にあります。

 

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建築家アントニン・レーモンド(1888-1976)の自宅兼事務所である「笄町の自邸」を

写したレーモンド公認の建物であり、オリジナルの建物が失われた今となってはとても

貴重な遺構といえます。

 

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高崎市には、私の大学の5コ上の先輩でありその活躍が全国でも知られる建築家・藤野高志さんの

事務所「天神山のアトリエ」があります。

ちょうど群馬に行った日に、東京からその「天神山のアトリエ」等を藤野さんの解説付きで見学する

建築ツアーのご一行が来ているというので、私たちもその傍らでちょこっと話を聞かせてもらいました。

 

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コンクリート壁で囲われた事務所内の天井はとても高く、屋根はすべてガラス天井。

床は所々隆起のある三和土仕上げで、何本かの樹木が室内ながらとても大きく育ち、

その木漏れ日の下で作業するという、内と外が曖昧な空間です。

写真ではわからなかった植物(ユーカリ?)の放つ香りが印象的で、より外部環境の

色合いが強かったように思います。とても面白い空間体験でした。

 

藤野さんとは10年以上前に、カグラグミという活動でご一緒して以来の再会でした。

当時は私もまだ修士2年、藤野さんも福島の芳賀沼さんのところで修業中。

群馬を訪れる機会も今後増えていきそうなので、ぜひ群馬の人たちともつながって

いけたらと思います。

 

 

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