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秋の景

|松尾川の家(戸建てリノベ)|

改修前とフォルム自体はさほど変わっていないはずですが、外壁のイメージが
変わるだけでまったく別の建物のようです。
周囲の緑のなかで馴染みつつ存在感を示します。

開口部のFIXガラスもようやく納まり、居住性が一段と増しました。
床のナラ無垢フローリングも敷かれ、木工事も終盤に近づいています。

足場が外れるのも時間の問題のようです。
松尾川や周りの山々もすっかり秋めいてきました。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

厚み

|小白川の蔵座敷(戸建てリノベ)|

かつて蔵座敷の骨組みを移築してきた部分は、その時に分厚い土壁はすべて
なくなって普通の壁になっていましたが、今回の改修にあたっては充填断熱の
ほか付加断熱をおこない、断熱性能をかなり上げようとしています。
仕上がりは元の外壁と変わらない色の吹付になる予定ですが、省エネ性能は
格段に上がるはずです。

広縁部分はこれまでアルミの複合サッシ(ペアガラス)でしたが、真空トリプル
ガラスの樹脂サッシに変え、床・壁・天井の断熱強化も行ないます。

玄関から広間に至るメインアプローチなので、特に気を使う部分です。
細かい指示や要望にも極力対応してくださる現場の面々に感謝です。

 

 

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土と地

|椿の家/平清水の家|

現在設計中の二つの案件について、連日地盤調査をしていただきました。
こちらは飯豊町の丘の上の敷地。
クマがいつ現れてもおかしくない環境です。

自然の恵みと畏怖は常に隣り合わせ。
この自然を活かせる設計をしていきたいと思っています。

こちらは一転、里山近くながら分譲地の一角。
既存集落に囲まれつつ周囲の山々も身近に感じられる穏やかな環境です。

どちらも比較的良い地盤のようだということで。
実施設計の方を着々と進めていきます。

 

 

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鞘堂

|(仮称)NIPPONIA白鷹(古民家ホテル)|

レストランとなる土蔵の外壁を左官屋さんがじっくりと修復中です。
ここは味噌蔵として使われていたもの。心なしか味噌色にも見えてきました。
通りから最も目に付く外壁面なので、蔵戸も可能な範囲で直します。

白鷹町でもよく見られる蔵の鞘堂(覆堂)。雪や雨風から建物を保護する役目を
果たします。この鞘堂の効果なのか、外壁等の傷みもさほどひどくなく、
内部も実にきれいに現代まで保たれていました。

置き屋根もそうですが、このバッファーゾーン(中間領域)の取り方は実に
理に適っていて、現代建築でも十分通用しそうです。

すっかり稲刈りも終わった隣地の田園風景。
だいぶ肌寒くなってきた今日この頃。
今年最初の雪が降るのも、そんなに先ではなさそうです。

 

 

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光の棚

|五祭所の家|

長井の現場もだいぶ仕上がりが見えてきました。
ロフト部分から見ると「光棚」の感じがよくわかります。
ハイサイドライトからの日射を直接内部に伝えず、天井に反射させてから間接的に
やわらかな明かりを室内にもたらします。

 

 

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空気の層

|(仮称)NIPPONIA白鷹(古民家ホテル)|

進めていた用途変更の建築確認申請もようやく下り、いよいよ改修工事が
各棟とも本格化していきます。敷地内に残る建物はそのほとんどが200㎡も
満たない小規模なものですが、だいたいが大正10年前後の建築なので、
およそ100年前からここに建っているものです。

蔵は全部で5つあり、屋根や外壁材はそれぞれ違えど、いずれも「置き屋根」と
呼ばれる屋根形状になっています。
30~40センチの分厚い土壁が屋根上部まで塗り回され、その上に別架構で
屋根が二重に組まれています。間は空洞になり風が抜けるような仕掛けです。
これによって夏の日射熱を内部に伝えることなく、ひんやりとした蔵の内部が
保たれることになります。

 

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山居

|松尾川の家(戸建てリノベ)|

現場遠景。外壁がだいたい張り上がってきました。
山裾に佇む濃色の杉板張りの建物。
破風や鼻隠しはこれから塗装予定です。

 

 

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空を仰ぐ舞台

山辺町に新しくできた「噺館(はなしごや)」のお披露目会(内覧会)が10/3,4の
二日間あるというので、設計者の本木さんからの案内もあり行ってきました。

私の中・高の2つ上の先輩でもある本木さんは近年独立開業されて、この噺館は
2年がかりでようやく完成にこぎつけた処女作ということです。

敷地は、遠く蔵王連峰や山形市街を望む高台に立っていて、ゲストハウス+集会場
としての用途、城址・神社跡という場所性や2階のゲストルームからの開放感のある眺めや
たまに開催される落語会などの催しが非常に期待感を高めてくれます。
一棟貸しを利用して、グループで泊まりながら楽しんだりするのも良さそうです。

肝心の建築的な側面としては、本木さんのディテールの細やかさに感心する部分も多く、
とても刺激を受けて帰ってきました。内覧に来られている方も一般の地元の方が
多い印象で、地域における関心の高さも感じられました。

 

 

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蓄積された時間を

|散居の五蔵|

白鷹の現場は、屋根や外壁に修繕の手を入れる建物にそれぞれ足場が組まれ出しています。
足場に上り、あらためて近くで屋根や軒先の状況を確認。
思ったよりはキレイですが、それでも棟部分を見ると所々詰めたモルタルが取れて
散乱しています。

モルタル瓦の軒先は、軒樋の中に土砂がたまり半ばプランター状態。
苔むした軒先からは草が生えだしてしまっています。

足場に上らないと見られないディテールの数々。
屋根の漆喰が塗り回された部分に、当時手がけた左官屋さんのサインも見つけたり、
設計段階ではわからない、歴史の長さを感じさせられる場面にも多く出会います。

 

 

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