2024.06.06
薬草のとれる山
|葉山の家|
上山市の葉山温泉郷の背後に控える里山は、その昔「医王山」と呼ばれていたようで、
山頂には奈良時代に開基された「葉山神社」が祀られています。
近年は温泉街の人々を中心にして「花咲山」として整備されており、クアオルトの
コースもあり、山の中腹からでも蔵王連峰が雄大に見渡せます。
明治初期のイギリス人探検家イザベラ・バードは、著書「日本奥地紀行」の中で、
・・・上ノ山は清潔で空気がからりとしたところである。美しい宿屋が高いところにあり、
楽しげな家々には庭園があり、丘を越える散歩道がたくさんある。ここは日本で
もっとも空気がからりとしているところの一つだといわれる。もしここが外国人の
容易に来られる場所であったら、美しい景色を味わいながら各方面にここから遠足
もできるから、彼らにとって健康的な保養地となるであろう。・・・
と明治初期の上山について紹介しています。
交通網が敷かれ、都市化が進んだ現代の上山ですが、そのベースはうまく残されていそうです。
この辺りの土地のリサーチを継続的におこなっていきながら、設計に活かしていきます。
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