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桜づつみ

|桜桃林の家|

河北町で設計を進めていた新築住宅の現場がはじまります。
地鎮祭の当日朝、起きて外を見たら雪が降っていたのにはビックリしました、、
それでも現場に着く頃には晴れ間も見えて、うっすら積もった雪も溶けていました。

敷地はかつて畑で、小さなサクランボの観光農園でもあった場所ですが、周囲にそうした
名残を感じつつ、この場所に馴染む建物を考えました。
大きな木の幹のような、切り株のような、そんな木の塊のような住宅です。
河北町ということもあり、施工はお隣・寒河江市に本社を構える高木(たかもく)さんに
お願いしています。

敷地から歩いて数分のところに、寒河江川沿いの約2.8kmにおよぶ桜並木がつづく
「桜堤」があります。天気がよいと月山・葉山・朝日連峰までスッキリ見えるようですが、
地鎮祭後に見たタイミングではちょっと雲が多くなってしまっていました。

先日検査機関の方からもここの景色をオススメされたばかりなので、これから現場に
通う中で天気の様子を見ながら楽しみたいと思います。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

春の喜びに

ここ数日で山形市の桜も一気に見頃となってきました。
ハナカフェ前の坂巻川の桜はもう満開(むしろ散り始め?)を迎えています。
たった数日の儚い景色ですが、短くも毎年巡ってくる貴重な再会の機会に
ますますここを訪れる人も多くなってきている気がします。

ハナカフェも今年の7月で四周年を迎えます。
この桜の時期は特に混雑して多忙を極めるので、店主のお二人の体調が何よりも
心配ですが、ムリせず長く続けられることを願うばかりです。

雪の多く寒さの厳しい山形にとって、長い冬をようやく越えて春の到来を告げる
桜の開花は、まさに歓喜と祝福の象徴に思えてきます。

川沿いの歩道の上には、見ず知らずの多くの人が花を見るために集い、
皆でその喜びを共有しているように見えます。

 

 

[ 東北|山形|一級建築士事務所|井上貴詞建築設計事務所 ]

<求人>設計スタッフを募集します

井上貴詞建築設計事務所では、一緒に働く仲間を募集しています。

私たちは、ヒト・モノ・コトのポテンシャルを引き上げる建築をつくりたいと考えています。
人をつなぎ、地域や社会への理解を深め、その特性を見極めながら質の高いモノをつくりた
い。そうしたプロセスを経てつくられたモノこそが、人や地域・社会に寄り添った、本当に
必要とされるモノになると考えています。埋もれた価値を引き出し、より大きな価値へ。私
たちのモノづくりへの姿勢に共感し、一緒に考え活動していく仲間を募集します。

現在、東北・山形を中心に設計を行っていますが、開業から9年が経過し、様々な地域からの
ご依頼・お問合せも多くなっています。またその内容も、住宅・店舗・宿泊施設・公共施設・
まちづくりなど広がりをみせています。

私たちの事務所ではプロジェクトの大小に関わらず、面白いと思えるものに積極的に取り組ん
でいく気風があります。もちろん、新築・リノベーションにこだわりません。小規模な事務所
ですが、その分、プロジェクトの全ての行程に関わることができます。

建築が好きで、共に設計活動に取り組んでいただける方のご応募をお待ちしています。

 

[募集要項]

主な仕事内容 建築、インテリア、ランドスケープ、まちづくりに関する調査、企画、設計、監理

雇用形態 正社員(試用期間4ヶ月)
(契約社員、時短勤務など、勤務形態の相談に応じます。)

採用人数 若干名

勤務地 山形市小姓町(JR山形駅より徒歩10分)

求める人材
・明るく誠実な方、仕事に前向きな方
・チームワークを大切にする方
・コミュニケーション能力のある方

給与
①設計・監理業務経験3年以上 基本給250,000円~(但し、能力により決定)
プロジェクト担当として設計監理のほか企画提案やプレゼンテーションの資料作成、
クライアント対応を行なう能力がある
②実務経験3年未満 基本給180,000円~(但し、能力により決定)
設計補佐としてプロジェクトをサポートできる知識とスキルがあり、来客対応ができる

※設計事務所での実務経験者優遇
※35歳くらいまでの方(長期間のキャリア形成のため)

勤務時間 9:00 ~ 18:00(昼休憩1時間)

休日・休暇
土日、祝日、GW、年末年始、夏季休暇(休日出勤の場合有)
その他会社が定める日

待遇・福利厚生
社会保険完備(労災、健康、厚生年金、雇用)
通勤手当(上限あり)
車通勤可
資格手当(一級、二級建築士)
昇給・賞与(年1回)有

応募資格
建築・美術系大学を卒業した方、またはそれと同等の能力・スキルのある方
CADを使える方
要普通自動車免許

選考方法
一次 履歴書・職務経歴書による書類選考(使用できるCADソフトを記載してください)
選考結果は文書にてお知らせいたします。
二次 面接・ポートフォリオによる選考

応募方法
下記住所に履歴書を送付してください。
〒990-0032 山形県山形市小姓町1-37-2階

不明な点などありましたら、メールにてお気軽にお問合せください。
info(アットマーク)takashiinoue.com

 

 

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宿る米沢

2022年度から山形大学の建築デザイン学科が、拠点を本格的に米沢キャンパスに
移転しており、例年山形市の小白川キャンパスで行なっていた3年生の授業も
米沢で行なうことになりました。

私が担当する3年後期の設計課題の対象敷地も、やはり米沢を題材にした方がよい
ということで、「米沢のまちなかの宿」をテーマに、学生それぞれが米沢の街を
自分で歩いてみて、見つけてきた気になる土地で宿の設計提案をしてもらいました。

学内の講評会はすでに2月に終えていたのですが、せっかく製作した各自の力作を
米沢の地域の人たちにも見てもらいたいと思い、学外発表会をこのたび開催しました。

米沢市の「東町ポスト」にて、米沢のこれからを熱く考えている皆さんをお招きし、
受講した学生8名全員が参加してプレゼンをおこないました。

「武者道」「上杉神社参道」「ふみきり横丁」など、米沢に残る魅力的な資源に
学生ならではの新たな視点を加えながら、その場所の価値をふたたび掘り起こすような
提案で、地元ならではの視点での批評を受けることで、それぞれが学内とは違った視点からの
可能性を考えさせられる会となりました。

貴重な機会をつくっていただいた米沢のまちづくり会社・ウコギ社のメンバーはじめ
米沢の皆さんにはとても感謝しております。

 

 

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「ゴ・エ・ミヨ2023」に掲載されました(山形座 瀧波)

レストランガイド「ゴ・エ・ミヨ2023年版」(2023年3月15日発売)に、
「山形座 瀧波 1/365」が掲載されています。

ミシュランと並び世界的美食ガイドとして知られるゴ・エ・ミヨは、現在世界15ヵ国にて
刊行・展開していて、単なる評価本ではなくその国の食文化を掘り下げ、その土地の持つ
地域性(テロワール)に注目することで食の「今」を伝えています。

日本では2017年にはじめて刊行され、2023年版の今回は初掲載の東北地方を含め、
初の日本全国501軒の「今、行くべき店」を紹介しています。

「山形座 瀧波」は温泉宿ではありますが、そのダイニング「1/365」では近年、
ミシュラン一つ星の原田誠シェフを迎え入れ、さらに革新的に料理が進化していて、
今回のゴ・エ・ミヨ掲載につながっています。

山形県内からは「山形座 瀧波」含め7軒のレストランが掲載されています。その中には
今年のゴ・エ・ミヨで「テロワール賞」も受賞したアル・ケッチャーノや、メディアに
引っ張りだこのイル・コテキーノの名前もあり、食材の宝庫だけでなく、食を提供する
お店のクオリティも益々上がっていることが実感できます。

全国の書店のほか、ネットショップ等でもお買い求めいただけます。

Gault&Millau (gaultmillau.com)

ぜひご覧ください。

 

 

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アプローチ

|月日坊(志鎌康平写真スタジオ)|

書類関係のお届けものがあり、できたばかりの月日坊へ。
アプローチなど外構周りの工事はまだつづいています。

引っ越しの荷物もだいぶ片付いたようで、スタジオも良い感じでがらんとしていました。
少しずつスタジオとして稼働していくようです。

 

 

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巡り、礼う

|譲川の家|

先日建築確認申請も無事下り、山形市岩波の地で「譲川の家」の地鎮祭が無事
執り行われました。建て主さんはそれこそ事務所が緑町にあった時代から相談に
来られていて、土地探しをずっと何年もかかって続けてこられ、開発許可、造成を
経て、ようやく着工に至ったわけで、それを考えるとこちらの感慨もひとしおです。

地名は岩波ですが、字名で「譲川」という名が付いた土地にもなっています。
周囲には山と川の間の比較的限られた土地に昔から田畑が切り拓かれ、近くを
流れる竜山川から取水した農業用水路が田畑に水をくべながら下流の村々へ
流れていく様子が今も見られます。

今回の敷地の脇にもこうした小川のような小水路がちょろちょろと昔ながらの
音を立てて流れていて、分水する地点もすぐ近くに見られます。

昔は集落ごとの水争いもあったというくらい生活を左右する貴重な水源だったと
思うので、「譲川」という名前にもそうした先人の願いが少なからず込められて
いるかもしれません。

また敷地脇は水路とともに昔からの作場道も通っていて、その傍らに石で掘られた
道標も立っています。裏には明治29年の建立と刻まれており、当時の最上三十三ヶ所
巡りの案内板として、三叉路に立てられたようです。

下部には「右 山形」「左 耕源寺 半郷」と書かれています。最上三十三観音の
七番札所である岩波の石行寺からの道中にあたり、八番札所である鉄砲町の六椹・
宗福院の山形中心街方向と、九番札所である蔵王半郷の松尾観音の方向のちょうど
分岐点のような場所だとわかります。耕源寺はすぐ目と鼻の先に今も残ります。

 

 

 

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beautiful glider

オーベルジュの客室天井は緩やかな弧を描いています。
図面を引くのは簡単ですが、それを美しく実現させる現場は本当に大変だと思います。
一本一本、下地が組まれていきます。

曲面なりに石膏ボードが張られていき、ここに目地処理をしていき漆喰が塗られて
いくことになります。心安まる居場所として、なるべくおおらかな曲線に包まれる
ように部屋ごとに天井を架けていきます。

 

 

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還元

コロナ前までは毎年のように中心街で開かれていた山形大学建築デザイン学科の
展示会ですが、熱心なOBや意欲ある1年生などの頑張りで、ひさしぶりに開催
されていました。(会場はQ1や細谷ビル)

街に出ることで、自然と地域の人(これから大学をめざす高校生やそもそも建築
学科の存在を知らない年配の人まで)とつながる接点にもなり、それによって
学科としての存在感も一段と生まれてくるのではないかと思います。

学生たちの普段の学びや地域での足跡が街に還元されていくことで、また新たな
地域課題への取り組みにつながったり活動の連鎖が起こっていく気がしています。

 

 

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次の50年

リペア予定の天童木工のアームチェア。60脚以上ストックがあります。
およそ50年間使ってきたとは思えない、しっかりとした造りです。

マイナーチェンジはしているもののこのデザインのモデルは今も天童木工で
製造されつづけています。
アームチェア | DINING | | 天童木工オンラインストア (tendo-mokko.co.jp)

1966年にこのイスをデザインしたのは坂倉準三建築研究所。
永く愛されるロングライフデザインといえます。

また次の50年、使い続けてもらえるよう張り地を直したりしてもらう予定です。

 

 

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